引っ越しの挨拶に行くタイミングと贈るものについて
引っ越しの悩みの一つがご近所への挨拶です。
昔に比べると引っ越しの挨拶をする人は減っていますが、円滑な近所付き合いのためにもできるだけ挨拶はしておきたいものです。
女性の一人暮らしの場合は、一人暮らしだということを知られるとかえって防犯上問題があるとされることもありますが、夫婦や家族の引っ越し世帯であれば挨拶回りをしておいた方が何かと安心です。
このページでは引っ越しの際の挨拶回りのポイントや注意点について解説してゆきます。
●挨拶のタイミングはいつ?
引っ越しの挨拶は、今住んでいる家の近所と、引っ越し先の近所、両方に行うようにしましょう。
挨拶のタイミングは、どちらも引っ越しよりも前が良いです。引っ越し当日の忙しい中で挨拶回りをするよりは、先に済ませておいた方がスムーズです。
また、引っ越しの際には、人の出入りやトラックの駐車・騒音など近所に迷惑をかけることになります。あらかじめ引っ越しの日程を伝えておいたほうが親切でしょう。
・今住んでいる家の近所への挨拶
近所の家の生活リズムや在宅のタイミングもわかるはずですから、良さそうなタイミングを見計らって挨拶へ行きましょう。引っ越し間際になると忙しくなり、また突然の引っ越しを驚かせてしまいます。引っ越しの必定が決まったら早めに挨拶へ行くようにしておきましょう。
・新居の近所への挨拶
引っ越し前、昼間や夕方に挨拶へ行きましょう。家にいる可能性が高いからと言って、夜遅い時間や早朝に行くのはマナー違反です。夕方であれば室内の明かりで在宅かどうか分かるので便利です。
引っ越し前に挨拶に行けなかったり、留守で会えなかったりした場合は、引っ越し当日か引っ越し後1週間以内に挨拶に向かいましょう。引っ越しの作業に時間がかかってしまい、夜遅くなってしまった場合も翌日以降の挨拶で問題ありません。
何度行っても留守で会えないという場合は、挨拶の品をドアノブにかけるかポストに入れておくという手もあります。この場合は直接挨拶に伺えないことを詫びる簡単な手紙も添えておくようにしましょう。
●挨拶に行く範囲はどの家まで?
・一戸建て
向かい側の3件と両隣には必ず挨拶に行きましょう。また、家の裏手に家がある場合も挨拶に行っておいた方が良いです。
他にも敷地の接している家や、お世話になることがありそうな家があれば挨拶をしておきましょう。
・集合住宅(マンション、アパート等)
両隣と上下の人に挨拶に行きましょう。
普段良く会うことになるのは両隣などの同じフロアの人ですが、より重要なのは上下階の人との関係です。騒音トラブルは両隣よりも上下階関係で起きやすく、普段顔を合わせない分問題にもなりやすいです。
特に小さい子どものいる家庭では、必ず階下の人にその旨を伝えておきましょう。反対に、上の部屋に住んでいる人から「うるさくすることがあるかもしれない」と言われることもあるかもしれません。
どちらにせよ、事前に聞いているのといないのとでは、感じ方に大きな差があります。一度顔見知りになっておいた方が、万が一トラブルが発生したときも解決しやすくなります。
また、大家や貸主、管理人にはお世話になるため必ず挨拶に行きましょう。その際、ゴミ出しや自治会、などについても質問しておくようにしましょう。
●挨拶の際に持っていく物は?
非腰の挨拶に行くときは、手ぶらで行かないようにしましょう。簡単なものでかまわないので手土産を持っていくのがマナーです。
500円から1000円程度の物を贈るのが一般的です。高価すぎるものは相手に気を使わせてしまったり、かえって不信感を抱かれてしまったりする可能性もあるため避けましょう。
挨拶の品としてよく贈られているのは、日用品や菓子類などです。
・日用品
日常で使用する消耗品が定番です。何を贈るか悩んだ場合はタオルがおすすめです。
他にも食器や衣類の洗剤、石鹸やラップ・アルミホイルなどもよく選ばれています。
日用品と言っても贈り物ですから、デザインが少し可愛いいものや、自然素材のものなど少し工夫すると喜ばれるでしょう。
・菓子類
お菓子をはじめ、コーヒーやお茶などの食品も簡単な贈り物としては定番です。
引っ越し前の地域に何か名物のようなものがあれば、それを贈るのも良いでしょう。会話のきっかけとしたり、顔を覚えてもらいやすくなったりします。
食品を送る際は、日持ちのするものに限るようにしましょう。賞味期限の短いものはかえって迷惑となってしまう可能性があります。
挨拶の品にはのしをつけるのがマナーです。のしは紅白で蝶結びのもの、表書きは「ご挨拶」か「粗品」です。
初めて合う人への挨拶ですから、のしの下段には自分の苗字を忘れずに書きます。
近所付き合いが希薄になっていると言われ始めて久しいです。
しかし近所の人とのつながりは、防犯・防災面で非常に重要です。いろいろな情報やモノが簡単に手に入る時代ではありますが、いざという時に助けになるのはやはり身近にいる人です。
もちろん、防災・防犯面でのメリットだけではなく、新しい人とのつながりを得ることで生活が豊かになることもあるでしょう。
近所付き合いの最初の一歩として、引っ越しの挨拶に行ってみましょう。