引越しインターネット

インターネット回線、どこで契約するのが良い?

引越しをする場合、新居のインターネット回線をどうするかについても考えなければなりません。

しかし、どの回線が利用できるのかは引越し先の環境によって違います。専門用語が多かったり、料金体系が複雑で分かりにくかったり、上手な回線選びは難しいです。

今回は、失敗しないインターネット回線選びについて考えていきます。

固定回線は必要?
インターネットをするのはスマートフォンだけ、という場合でも固定回線はあった方が良いです。

最近はモバイル向けのコンテンツでも必要な通信量が増えているため、油断しているとあっという間に通信制限がかかってしまいます。特に動画をたくさん見たり、ゲームをプレイしたりする場合は要注意です。
出先で快適に利用できるようにしておくために、自宅ではWi-Fi、外ではキャリア回線と使い分けるのがおすすめです。

自宅にパソコンやゲーム機がある場合、固定回線は必須です。固定回線の通信速度・通信量を前提としているコンテンツが多く、モバイル向け回線を使用するにはパワー不足です。

引越しの場合、準備はいつから?
インターネット回線の開通には時間がかかります。通常は2~3週間程度で使えるようになりますが、場合によっては開通まで1ヶ月ほどかかる場合もあります。
新居でできるだけ早くインターネットが使えるようにするためには、早めに準備をしておくことが重要になります。

回線の申し込みは、新居の賃貸契約が済めば行えるようになります。遅くとも引越しの2週間前、時間に余裕があるなら1ヶ月半ぐらい前の時点で申し込みをしておくと良いでしょう。
インターネット回線を申し込む前には、必ず大家や不動産屋に申し込んでも問題ないかの確認を入れるようにしましょう。工事が必要となる場合があるためです。

旧居で契約している回線がある場合も、転居の手続きをするよりは、一度契約を解除し新規契約した方がお得になりやすいです。新規契約の場合、キャンペーン特典や割引などがつくためです。

引越し先のインターネット環境を確認する
回線を選ぶ前に、まず新居のネット環境について確認する必要があります。物件によって導入できる回線に制限が存在する場合があるためです。

●インターネット対応物件
インターネット対応、インターネット設備あり、(回線名)導入済みなどと書かれている物件です。
基本的に部屋まで回線が引かれており、インターネット回線のために工事をする必要はありません。

設備は整っていますが、開通のための契約手続きは自分で行うことになります。

●インターネット完備物件
インターネット完備、完全無料と書かれているパターンの物件です。
この場合、部屋に回線が引かれているだけでなく、プロバイダーへの申し込みも必要ありません。入居後すぐに固定回線が利用できるようになります。ネット料金は家賃に含まれています。

一見便利に見えますが、この手の回線は速度が遅いことが多いです。スマホのみなら問題ないのですが、パソコンで使うには不向きです。

インターネット完備物件と銘打っている物件であっても、許可が下りれば自分で回線を引くことができます。速度が遅いことが気になるようなら、大家や不動産会社などに確認して自分で別に回線を引いてもよいか確認してみましょう。

●インターネット非対応物件
最近は少なくなりましたが、古い物件の中にはインターネット回線に対応していないものも存在します。
建物まで回線が引かれていないため、固定回線を引くには工事が必要となります。電線から線を引いたり、建物の地下から線を通したり大掛かりな工事が必要となる場合もあります。

工事のためには大家の他に、他の住民の同意が必要となる場合もあり、固定回線を引くためのハードルは高いです。建物の状況や地域によっては、物理的に難しいケースも存在します。

また、「導入できるのはフレッツ光のみ」のように、利用できる回線を限定している物件もあります。光回線を入れられず、ADSLしかないというパターンもあります。
物件を決めてからではどうにもならない部分も多いため、部屋を決める段階でインターネット環境について確認しておくようにしましょう。

申し込みと開通までの大まかな流れ
●申し込みはどこから?
インターネット回線の申し込みは色々なところからできます。
一番良い方法はインターネットの公式ホームページから自分で申し込む、というものです。電話でも申し込みができることも多いのですが、口頭だと金額やプランを見直すことが難しくなるため、文字を読みながら確認できるネット経由の申し込みがおすすめです。

インターネット回線の申し込み手段は他にも以下のような方法があります。
・家電量販店などの店頭
・引越し業者がオプションやセット、キャンペーンですすめてくる
・電話による勧誘
・チラシ等の広告類
・訪問販売
これらの方法はトラブルが起こりやすく、お得に契約できる可能性も低いためおすすめしません。
特に電話や訪問など「むこうからやってくる」タイプは悪質なものも多いです。いらないオプションを勝手につけられたり、強引な勧誘にあったりすることもあります。

●開通までの簡単な流れ
1.物件の環境を確認し、回線を選ぶ
2.プロバイダーに申し込む
3.契約手続き
4.工事

工事には本人の立会いが必要になります。
急いでネット回線を開通させたいという場合は、工事の日程も考えなくてはなりません。

◯インターネット回線の種類
インターネット回線には主に「光回線」「ADSL」「ケーブルテレビ」の3種類があります。
固定回線を引く場合は、これらのうちどれにするかをまず選ぶことになります。

・光回線
今の主流です。光回線が使えない事情がない限りこれを選びましょう。

・ADSL
立地や建物の関係で光回線が使えない環境の場合、ADSLを選ぶことが多くなるでしょう。速度は光回線と比べるとかなり遅くなります。
料金は光回線よりも安く、特に一戸建ての場合は料金の差が大きくなります。一戸建ての場合は月1500円ほど、集合住宅の場合月500円~1000円ほどADSLの方が安くなります。

・ケーブルテレビ(CATV)
ケーブルテレビとインターネット回線を同じにしなければならない場合には選択肢に入りますが、速度も遅く料金も安くないため、積極的に選ぶ理由はありません。

◯おすすめの回線紹介
ここからは有名な光回線を中心に、おすすめのものを紹介していきます。

●NURO光
主な特徴は以下の通り。
・料金が安い(フレッツ光と同じか少し安い)
・速度が早い(フレッツ光の2倍~20倍)
・対応エリアが狭い

料金が安く、速度も早いNURO光ですが、対応エリアが限られています。対応エリアは、東京・神奈川・千葉・埼玉・群馬・栃木・茨城の関東地域のみです。また、7階建て以下の建物限定という条件もあります。

条件が厳しいものの、それ以外の部分については非常に魅力的です。関東住在で条件を満たしているのならこのNURO光がおすすめです。

●au光
au光の特徴は以下の通りです。
・料金が比較的安い
・速度は早めで安定している
・auユーザー以外でも申し込み可能
・料金プランが明確で分かりやすい

au光の魅力は何といっても申し込みのしやすさでしょう。対応エリアも広く、auユーザー以外でも申し込みできます。
料金プランは価格が分かりやすく、いらないオプションをつけてしまったり、思っていた料金と違ったりなどのトラブルになりづらく安心して申し込めます。インターネットにはあまり詳しくないという人には特におすすめです。

料金自体はフレッツ光系とあまり変わらないのですが、キャッシュバックなどのキャンペーンが多く、割安になりやすいです。

au光ではNTTとは別の回線設備を使っていることがほとんどで、速度もあり安定しています。フレッツ光系の回線は利用者数が増えすぎて遅くなってしまっているため、フレッツ光よりも利用者数の少ないau光は狙い目です。ただし、回線の速度と安定性は地域による差が大きく、実際にどちらが早いのかは計測してみないとわかりません。

また、auの携帯電話・スマートフォンの契約者であれば、料金の割引などよりお得に利用できます。

●フレッツ光系
フレッツ光の特徴は以下の通り。
・日本で一番メジャーな光回線
・「光コラボ」と呼ばれるサービスがたくさんある

フレッツ光系の回線は日本で一番利用者数の多い回線です。そのため、インターネット回線の料金や回線速度はフレッツ光と比較されることが多いです。

現在、フレッツ光は「光コラボ」という形式で販売されるのが普通です。
光コラボというのは「ドコモ光」「Softbank光」「DMM光」などのことで、各社が自社のサービスの一つとしてフレッツ光を販売しています。新しい回線を売り始めたと思っても、実際の中身はフレッツ光だったというパターンが多いです。

光コラボが始まるまで、フレッツ光の料金はインターネット料金とプロバイダー料金が別々の表示だったため、料金体系がわかりにくいという問題がありました。
しかし、光コラボでは料金はセットになった状態で表示されるようになったため、以前よりも料金が分かりやすくなりました。
ただその反面、キャッシュバックやキャンペーン特典などは以前に比べてつきにくくなってしまいました。

また、フレッツ光に申し込む場合は工事費にも注意する必要があります。
工事費は2千円から2万4千円ほどで、建物の状況などによって費用が異なります。マンションなどでフレッツ光の設備を導入している場合は、工事費がかからないこともあります。
au光の場合、工事費用が発生してもキャンペーンで割引となり、実質0円で済む場合が多いです。NURO光でもキャンペーンの適用で工事費が実質0円になります。他の回線と価格を比較する場合は、工事費やキャンペーンについても注目しておくようにしましょう。

●その他の光回線
これまで紹介した他にも、特定の地域限定の光回線があります。

エリアや建物の状況の関係でフレッツ光系やau光に加入できなかった場合でも、地域限定の回線であれば利用できるというケースがあります、光にしたいが他には断られてしまったという場合は、地域の光回線を探してみましょう。

速度や料金、安定性は大手に比べると劣ります。メジャーな回線では標準でついていたサービスも、地域限定回線では有料オプションに分類されていることも少なくありません。
開通まで時間がかかってしまうことも多く、基本的にはメジャー回線に加入できなかった時の選択肢になります。ただし、戸建てタイプの場合はメジャー回線よりも安くなりやすいです。

地域限定の回線をいくつか紹介しましょう。

・eo光
提供エリア:近畿地方(大阪府・京都府・兵庫県・奈良県・滋賀県・和歌山県・福井県)
オプション次第ではフレッツ光やau光よりも安くなる場合があります。

・コミュファ光
提供エリア:中部地域(愛知県・岐阜県・三重県・静岡県)
地方の光回線の中では安定しており、サービスも比較的良いです。特に戸建てタイプの場合は料金も安くおすすめです。

・BBIQ
提供エリア:九州地方(福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県・大分県・宮崎県・鹿児島県)
戸建てタイプであれば比較的料金が安いです・

・ピカラ光
提供エリア:四国地方(香川県・徳島県・高知県・愛媛県)

・MEGA EGG
提供エリア:中国地方(山口県・島根県・鳥取県・広島県・岡山県)

●ADSL
ADSLの主な特徴は以下の通り
・基本的に料金は光よりも安い
・速度は遅い

立地や建物の関係で光回線に加入できない場合、選択肢に入ります。料金も基本的には光回線よりは安いので、家ではスマホのみネットを利用、動画もゲームもあまりしないというのであれば悪くありません。
地域によっては光回線よりも早い場合もありますが、基本的にはキャリア回線と同じ程度(3GとLTEの中間)の速度です。

地域によってはADSLの新規加入を停止していたり、提供を終了していたりする場合もあります。光回線とは違い、新規加入者に対するサービスやキャンペーンが行われることはもうほとんどありません。
今後もADSLの提供は縮小していくことが予想されるため、戸建てなど長く使いそうな場合はADSLを避けた方が良いでしょう。

●ケーブルテレビ(CATV)
回線の速度が遅く、ケーブルテレビとインターネットを一本化することで安くなるという人以外はおすすめできません。
集合住宅ではテレビのついでにインターネットもケーブルにしているという場合も多いのですが、使い勝手を考えると自分で別に光回線を契約した方が便利です。

◯プロバイダーの選択
回線を選んだら、次はプロバイダーを決める必要があります。

プロバイダーで、インターネットに接続できるようにするためのサービスを提供しています。
回線によって利用できるプロバイダーが決まっているところもあれば、いくつかのプロバイダーから選択でできることもあります。

●NURO光
NURO光の場合、利用できるプロバイダーはSo-netのみになります。NURO光を提供しているのがSo-netだからです。

●au光
au光ではいくつかのプロバイダーから選ぶことになります。

au光のプロバイダー
・BIGLOBE
・So-net
・ASAHIネット
・@nifty
・ドリーム・トレイン・インターネット
・au one net

どのプロバイダーでも回線速度・利用料金は変わりません。特典やサービスを見比べて、一番気に入ったものを選べばOKです。

●フレッツ光系
フレッツ光ではいくつかのプロバイダーから選ぶことができますが、光コラボの場合は決まったプロバイダーを利用することになります。

フレッツ光系のプロバイダー
・BIGLOBE
・Yahoo!BB
・So-net
・@nifty
・SANNET
・hi-ho
・OCN
・Plala
・Toppa!
・GMO
・DMM

現在主流の光コラボの場合、回線を選んだ時点でプロバイダーも決まります。例えばビッグローブ光ならプロバイダーはBIGLOBE、DMM光ならプロバイダーもDMMになります。

プロバイダーの料金はプロバイダー毎に異なります。月額800円から1280円ほどで、価格が高いほどサービスも良いです。

回線速度もプロバイダーによってまちまちです。利用者が多いほど混雑し回線速度が遅くなるため、有名だからといって良いとは限りません。特に利用者の多いOCNやToppa!は混雑が起こりやすいです。各プロバイダーの最近の評判を調べてみて、回線が安定しているところを選びましょう。

●その他のプロバイダー
地方の光回線、ADSL、ケーブルはいずれもプロバイダーが決まっています。プロバイダー選びで悩む必要はありません。

◯申し込み先を決めてから利用開始できるようになるまで
●早めに動き始めることが大切
すでに一度述べましたが、インターネット回線が開通までは長いと1ヶ月かかる場合もあります。

引越し後、自宅の回線が使えない空白期間をつくらないようにするためには早めに動き始めることが大切です。新居のインターネットの状況を確認し、新しく回線を通すことについて許可を得たら、すぐに行動開始です。
遅くとも引越しの10日前、可能なら1ヶ月半前に申し込んでしまいましょう。

ただし、申し込みから工事までの期間が空きすぎるとキャッシュバックなどのキャンペーン対象外となってしまう場合があります。申し込み時に必ずキャンペーンの適用期間をチェックしましょう。

●工事について
物件の状況によっては、回線を引くために工事が必要になります。
工事は事前予約制で早ければ数日後に工事ができますが、予約が一杯で工事日が先延ばしになってしまうことも少なくありません。特に引越しの多い時期は回線工事の件数も多くなりやすいです。
土日も工事予約が多い上に、3000円程度の割増料金を請求されます。可能なら平日を選びましょう。

また、工事には立会いが必要です。予約状況だけでなく、自分のスケジュールにも工事日は左右されます。
NURO光の場合、宅外と宅内でそれぞれ別日に工事を行います。どちらにも立ち会わなくてなりません。
フレッツ光系とau光の場合、工事は1回です。工事には1、2時間かかります。

工事の予約を入れた後にキャンセルした場合、キャンセル料として工事代金が請求されます。急いでいるからといって安易に工事の予約を入れることは避けましょう。ただし、エリア対応状況や建物の構造を調べた結果工事が不可だとわかった場合、キャンセル料はありません。

工事の料金はフレッツ光で2千円から2万4千円ほどです。工事費用は建物の状況や設備の状況によって異なります。工事費が高額の場合、工事費は月々の利用料に上乗せされて請求されます。
au光の場合、工事費は3万円から3万7千円ほどですが、キャンペーンで無料になることが多いです。

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